登記費用
不動産を購入したら、所有者の登記をしなければなりません。これは土地でも住宅でもマンションでも同じで、「表題登記」「保存登記」「抵当権設定登記」などの種類があります。
- 「表題登記」…購入した不動産の所在地・構造・床面積など建物の物理的な状況について記すものであり、建物を新築した時やまだ登記されていない建物を購入した時にのみ必要
- 「保存登記」…不動産の所有者などを記すもの
- 「抵当権設定登記」…金融機関の抵当権について記すもの。住宅ローンなどを利用した際に必要
費用としては、表題登記、保存登記で20万円弱、抵当権設定登記で10万円弱と想定しておけばよいでしょう。
住宅ローンの印紙、保証料、事務手数料
マンションを住宅ローンで購入する場合には、建物自体の費用に加えて、収入印紙代・保証料・事務手数料などが必要になります。印紙は住宅ローン契約となる「金銭消費貸借契約書」に貼るもので、借入金額によって額面が変わります。
<住宅ローン利用時の売買金額と印紙代>
- 500万円超 1000万円以下…印紙代は1万円
- 1000万円超 5000万円以下…2万円
5000万円超 1億円以下…6万円 保証料は、住宅ローンを契約する際に保証会社に支払う手数料で、借入の額や借入期間などにより計算されます。金融機関によっては金額が異なる場合もありますが、3000万円の住宅ローンを30年の返済期間とした場合、一般的には60万円程度が必要となるでしょう(一括前払い型)。
事務手数料(事務取扱手数料)とは、保証会社との事務的な取扱費用のことで、金融機関に支払います。一般的には3万2400円で、300万円超の諸費用ローンの場合は5万4000円となっています(メガバンクの場合)。
事務手数料は、一定の決まった金額を支払う定額の場合と、一定の割合の金額を支払う定率の場合があります。取り扱いの金融機関によって、どちらを選択しているかが違っていること、また定額と定率では、手数料の金額にもかなり幅があります。
定率の方が費用はかかるといわれていますが、定額で費用を抑えたとしても、その分金利が高くなるというようなこともありますので、しっかりと確認をしてから検討したいですね。
固定資産税
固定資産税は、本来毎年1月1日現在の不動産所有者に対して課税されますが、1月1日以降にマンションを購入した場合、購入期日以降の所有した日数分を日割り計算で負担することになります。
例えば、仮に1年間分の固定資産税が15万円とします。3月1日からマンションを所有するならば、固定資産税15万円のうち3月1日以降分を負担することになります。
火災保険料
賃貸・購入にかかわらず、火災保険は加入必須です。上下、左右に別の世帯が居住しているわけですから、将来的に迷惑をかける事態が発生する可能性は否定できません。個人賠償責任保険なども検討しておきたいですね。
ここまでさまざまな費用を挙げてきましたが、これらを合計すると、マンション購入で必要な初期費用はおおよそ300万円~500万円と想定されるでしょう。物件によって手付金や修繕積立基金がどの程度必要なのかで金額も大きく左右されます。自己資金としての目安として考えておきましょう。
マンション購入後の維持管理費とは
晴れてマンションを購入できたとします。しかし、購入後にも費用は発生します。特に、毎月の維持管理費は無視できない存在でしょう。
「維持管理費ってどんなもので、どれくらいかかるの?」と不安になる人もいるのでは?
それでは、ここから確認していきましょう。
管理費、修繕積立金
初期費用でも出てきましたが、購入時は数カ月分が前払いで必要でした。その後は、毎月発生する費用として必要になります。金額は両者を合わせて2万円前後となることが多いようです。毎月支払う住宅ローンとは別に必要となる費用ですから、住宅ローンの返済額だけを見た資金計画とならないようにしましょう。
駐車場代
もし車を所有しているなら、駐車場代も必要になってきます。通常、分譲マンションの駐車場は住人すべての車を駐車できる数は確保していないことが多いため、マンション敷地以外の月極駐車場を利用せざるを得ない場合もあります。1カ月の月極駐車代は、立地条件や屋根付きなどの施設条件にもよりますが、地域によっては2万円以上になることもありますので、物件の近隣相場を調べておくとよいですね。