だが今週の現代は、水面下で岸田首相が金正恩に秋波を送っていたと報じている。小泉首相以来22年ぶりになる訪朝を成し遂げ、支持率を回復し、解散・総選挙で現状維持をし、総裁選で勝利したいと考えているというのである。

 だが、そうはいっても北朝鮮が動かなければどうにもならないのだが、現代によれば、北朝鮮側にも、日本に歩み寄りたい「事情」があるというのだ。

 それは、北朝鮮の懐事情と、金正恩がトランプの再選を待ちわび、現実となった時、トランプに対して北朝鮮を支援し、口添えをしてくれる第三国が必要だと考えたからだというのである。

 岸田首相と北朝鮮の利害が一致したということのようだが、岸田首相が考えているほど温い相手ではない。

 それに、拉致問題を全面的に解決できなければ、多額の経済支援などできるわけはない。

 訪朝したはいいが、金正恩から何の譲歩も引き出せない、拉致問題は解決済みといわれてすごすご帰国しては、岸田首相の延命策は崩れ落ちる。

 北朝鮮からの異例の「招待状」は、岸田首相にとって、吉とも凶ともなる危うい賭けである。