◆脚本家とプロデューサーが原作を手掛ける潮流

 一方、昨今の新しい潮流として、脚本家自身が原作側に参入して映像化を目指す動きがあります。泣ける小説家としても人気の宇山佳佑氏、時代小説作家の土橋章宏氏は脚本家がキャリアのスタートで、両名とも現在・脚本家としても活躍中です。自作の小説出版後にその評価を受けて映像化している作品もいくつかあります。ベテラン脚本家の尾崎将也氏、伴一彦氏もオリジナルの小説を出版し、好評を得ています。

 伴氏はXにて、自身の著書である『あなたも人を殺すわよ』(光文社)は「もともとテレビドラマ用に企画」したものであり、「自分がテレビドラマとして書きたいものを小説で書いた」と執筆の理由を述べています。※2024年2月3日、4日のポストより

画像:『あなたも人を殺すわよ』 (光文社)
画像:『あなたも人を殺すわよ』 (光文社)
 漫画に目を向けてみても、『マルモのおきて』(フジテレビ系)の脚本家・阿相クミコ氏は集英社のWebマンガサイト「となりのヤングジャンプ」で連載中の『未来のムスコ』の原作者としても人気を集めています。