◆原作者への打診段階で企画が決定するケースがある

 現実として、出版社への確認と原作者への打診を進めるなか、完全な許諾を得ていない時点でドラマの企画会議に出され、制作が決定するという流れがあります。そのため、企画書の時点で企画を通すために大幅な改変が行われることも。脚本家がプロデューサーと共に企画書を作ることもありますが、脚本家へのオファーの多くは企画が成立した後です。この流れでは、どこかで綻びが出てトラブルが起きることは必至でしょう。

 今回の件が起こったことによって、万が一、漫画原作や小説原作と映像化のあいだに大きな溝ができ、素晴らしい原作作品も制作側にとって厳しい契約がされたり、及び腰になることによって映像化のハードルが極端に上がってしまうのは残念なことです。