悪の教典結末のネタバレあり!あらすじ
ここからは、悪の教典の結末のネタバレも含めたあらすじをご紹介します。まだ視聴していない方で、ネタバレは避けたいという場合は読み飛ばしてください。
もう既に鑑賞した方や、先にあらすじを追っておきたいという場合は、以下のネタバレを含むあらすじを参考にして物語への理解を深めることをおすすめします。
ネタバレあらすじ①起
主人公の蓮実聖司は、晨光高校で英語の教師として働いていました。人当たりの良い性格の彼は、生徒から人気があり「ハスミン」と呼ばれ慕われていました。しかしその実、彼は先天的に他人への共感能力が欠けている反社会的人格障害、すなわちサイコパスだったのです。
蓮実は幼少期から、自分にとって都合の悪い相手は排除するように努めて生きてきました。頭脳明晰だった彼は、その犯行が周囲に露呈することなく犯行に及んでいたのです。しかし彼が中学生の時、両親は息子の異変を感じとります。それは、彼の担任の先生が亡くなったことがきっかけでした。
その日の夜、蓮実が家を出ていたことが分かったのです。蓮実がいないところで、密談をする両親。疑われていることに気がついた蓮実は、両親を殺すことに決めます。全裸でナイフを持って2人に襲いかかった蓮実は、両親を殺し終えると自身のこともナイフで刺した上で通報。
「強盗に入られた」と虚偽の報告をしました。時は過ぎ、社会人になった彼は、彼なりの処世術を覚えます。表面上は「物分かりの良い愛想のある教師」を演じることで、周囲に溶け込むようになったのです。しかし、内面は変わらずサイコパスのままでした。
その頃晨光高校では、携帯電話を使ったカンニングが横行していました。成績の良い生徒が回答をメールで他の生徒達に流す、という不正をしていたのです。それに対する対策を練る職員会議で、蓮実は「妨害電波を流してはどうか」という提案をします。
電波法に触れるという理由からこの案は却下されました。ここで、妨害電波を流すという社会性を欠いた行為を提案する彼の異常性に気が付く教師はほとんどいませんでした。しかしただ1人、釣井は彼の異常性に目をつけ、独自に調査を始めます。
蓮実は授業の際も生徒達の疑問に対し丁寧に対応し、授業中に漫画を読む生徒がいても感情的に怒らず、「タイトルを英訳するように」などといった指示を出すことで生徒の興味を引き出すような教育をします。また、様々な英語の形容詞を使って、生徒を褒めることも欠かしませんでした。
私生活では古い家屋に住み、ボロトラックを運転する蓮実。毎日の筋トレも欠かしません。ある日、彼の家のベランダに二匹の番のカラスがやってきました。彼は北欧神話のオーディンに付きそう一対のワタリガラスの名に擬えて、それぞれに「フギン(思考)」「ムニン(記憶)」と名をつけます。
しかし、夜間もうるさく鳴いて睡眠を妨害するカラスに腹を立てた蓮実は、物干し台に電流を流し、フギンを殺すことに成功します。しかしもう一方は殺し損ね、白い左目を持ったムニンは蓮実のことをじっと見つめます。
ネタバレあらすじ②承
ある日、清田という女子生徒の両親が学校に押しかけます。それは、インターネットにおける学校の裏掲示板で、娘が「タデ」というハンドルネームの生徒からいじめを受けている、という内容のものです。事実誤認だという学校側の主張を認めず、父親は勤務中も合間を縫って学校に訴えにきます。
清田の親を面倒に思った蓮実は、その排除を考えます。清田の父親の、タバコを家の横に捨てる習性を確認した彼は、その側に並べられている猫避けのペットボトルの中の水を全て灯油に変えて、放火の準備を進めます。ある日、父親がいつも通りタバコをポイ捨てしたことにより、ペットボトルに引火。
彼の思惑通り火災は発生し、父親は焼死します。母親は軽症を負い、たまたま出かけていた清田の娘、梨奈は無事でした。
一方、「タデ」の名で掲示板に書き込みをしていた蓼沼をわざと炎上させ、気落ちしていたところを飲みに誘い殺害するなど、クラスの問題児として面倒に感じていた生徒を抹殺することにも成功した蓮実。
立て続けに殺人を犯す彼でしたが、また新たな問題が浮上します。それは、柴原教諭に弱みを握られ肉体関係を迫られていた女子生徒、安原のことでした。安原を助けたことで好意を持たれた蓮実は、彼女と肉体関係を持つことにします。
しかし、生徒と関係を持っている教師がいることに勘づいた真田という教師に相談を持ちかけられた蓮実は、自分であることが露呈する前に殺してしまうことを決意。彼を泥酔させ、その愛車を運転して学校へと向かいます。
蓮見への嫌がらせを書いたビラを作成するために帰りが遅くなり、偶然駐車場に居合わせた教頭のこともついでに跳ね飛ばし、その愛車に追突させます。教頭、真田とも2人とも命を落とすことはありませんでしたが、学校を追放されることになります。
ネタバレあらすじ③転
肉体関係を持っていた女子生徒、安原に殺人の証拠が見つかったことで、蓮実は彼女を自殺に見せかけて屋上から突き落とし、殺してしまいます。しかし、その矢先に女子生徒が屋上にやってきた為、証拠隠滅のため咄嗟にその生徒のことも殺してしまいます。
流石に生徒を立て続けに殺したアリバイを作ることができないと考えた蓮実は、生徒全員を皆殺しにしてしまおうと考えます。そして、大量殺人の濡れ衣をある教師に着せようと考えました。その相手は、男子生徒の前島と同性愛の関係を持っていた美術部顧問の久米です。
久米はクレー射撃を得意としていたため、蓮実は銃を用意します。まず久米本人を呼び出した上で殺害し、続いて生徒達を躊躇なく殺していきます。蓮実は校内放送を行い、「銃を持った男が校舎内にいる。屋上に避難しろ」と呼びかけ、生徒たちを誘き寄せます。
屋上に集まった生徒は漏れなく殺され、他のフロアに逃げた生徒たちも見つかり次第射殺されました。大多数の生徒が殺される中、怜花と雄一郎は防火シャッターの向こうに立て篭もります。しかしある生徒が下に降りるためのスロープを出しっ放しにしていたことから、彼らの居場所も蓮実に知られてしまいました。
ネタバレあらすじ④結
その窮地を乗り切るべく怜花と雄一郎は殺された生徒の遺体をスロープから降ろし、自分たちが逃げようとしているように見せかけます。その罠にかかった蓮実は遺体を怜花と雄一郎のものだと思い込み、銃で打ちます。仕留めたと思い込んだ蓮実は、これで生徒たちを全員殺したと満足感に浸るのでした。
パトカーのサイレンが近づいてくるのを聞きながら、アリバイを作るために自らの頭を打ち付け、血を流して襲われたように見せかける準備をする蓮実。いよいよ警察が突入してきたところ、怜花と雄一郎が生きていることが判明します。
さらに保健室にあったAEDの録音機能に一連の犯行の証拠が残っており、蓮実は逮捕されることとなりました。
驚く蓮実でしたが、「これは全て神の意思だった、頭に響いた命令を実行したんだ、4組の生徒たちは悪魔に取り憑かれていた」などと意味不明の言い訳をします。それを聞いて「いかれている」と言う雄一郎でしたが、一方の怜花は「蓮実は次のゲームを始めているのだ」と言います。
それを聞いた蓮実は上機嫌で「Magnificent」(蓮実が生徒を褒めるときに使う最上級の褒め言葉)と答え、鼻歌を歌います。蓮実に突き落とされた安原も生き残っていることが分かったところで、「to be continued」の文字が画面に現れます。