こちらも非道な話である。

 先週新潮は若新雄純慶応大学特任准教授がSFCの大学院生だった当時、9歳も年の離れた16歳の女子高生と約1年間にわたって、半同棲生活を送っていたと報じた。

 それに対して若新は、彼女への謝罪はしたが、真剣交際、母親の承諾は取っていたと弁明し、彼を使っているテレビ側も、これまで通りにコメンテーターとして起用する方針を打ち出していた。

 だが急転直下、それがひっくり返ったのである。

 新潮の対面取材に応じた。インタビューは90分にも及び、こう語ったというのだ。

「今月中にすべての番組出演予定をキャンセルし、今後はテレビの仕事はいたしません。3月までで慶應など大学の役職もすべてて辞任します。自治体と進めてきたまちづくり事業にも二度と関わりません」

 最後にはこう話している。

「ずっとそう考えていました。東京という街に飲み込まれ、欲望を自制できず、理屈だけでモノを考えて計算する大人になってしまったと。そんな未熟な部分を打ち消すようにひたすら走ってきましたが、いつかこういう日が来ると思っていました。すべてを失いましたが、子どものことだけは守りぬける大人になれるよう頑張るつもりです」

 自業自得とはいうまい。

 全てを捨てて、もう一度やり直す時間はまだある。得度しているそうだから、僧侶になって、同じように悩む人たちの力になれるのではないか。

 何年か後に、新しい若新が見られるかもしれない。