◆メイクがいつも「誰かのため」とは限らない

 そして、「その時気付いたの、『誰より私を罵倒してたのは私だったんだ』って。見た目が全てじゃないし、メイクやファッションに興味のない女の子もたくさんいるけどね」「でも、私はメイク覚えて自信がついたし社交的になった。好きな人にもちゃんと『好き』って言えた」 と、メイクと出会ったことで人生が好転したと笑顔で語った。

「メイクは“社会人のマナー”」という風潮は根強く、また、いまだに“男ウケメイク”という言葉を聞く機会も多い。“メイク=誰かのためにやるもの”と思われがちだが、琴乃の言葉を聞くと決してそういうわけではない。自分を好きになるためにメイクをしている人、メイクそれ自体が好きだからメイクしている人もおり、決して誰かのためにやっているとは限らない。