◆天璋院は実際にさと姫という猫を可愛がっていた

 ちなみに、これまでの映像作品などでもたびたび登場してきた、和宮と天璋院(福士蒼汰)との初対面シーン。和宮への敷物が用意されていなかったために、和宮が怒って帰った史実エピソードが、本作でも登場した。「あんたらの気持ちはよう分かったわ」言う和宮から、高いプライドが見えるだけではない。ここは和宮と、正面から向き合う大事な機会だったことは事実だ。

 余談だが、福士がお万の方と天璋院の二役を務めることになったのは、後に決まったこと。しかし福士が猫を抱いている姿には、シーズン1から見ているファンは否応なく反応してしまう。天璋院が猫を可愛がっていたことは史実として残っており、ドラマのために登場させているわけではないのだけれど、巡り合わせを感じてしまい、なんとも不思議だ。