日本最大級のフリマアプリ「メルカリ」が、2018年6月19日に上場します。

6月1日に、公開価格の仮条件が当初より引き上げられたことから、時価総額は4000億円強になるとも報道されました。

知名度が高く話題性も十分なメルカリの上場について徹底的に解説していきます。

メルカリ上場はなぜ投資家に注目されるの?

(写真=YAKOBCHUK VIACHESLAV/Shutterstock.com)

メルカリ <4385> のIPO(新規上場)に、投資家の大きな期待が集まっています。

IPOとは「Initial Public Offering」の略で「新規公開株式」のこと。

企業は株式市場に上場して一般の投資家に株式を売り出し、資金の調達を図ります。この資金を元に設備や人材などの投資を行い、事業拡大を目指すわけですね。

メルカリは上場で得た資金で、海外事業の展開を加速させるようです。

この、時価総額4000億円オーバーの超大型IPOとなるメルカリは、日本で数少ないユニコーン企業といわれています。

「ユニコーン企業」とは、非上場で企業価値が10億ドル以上のベンチャー企業のこと。海外ではアメリカの「Uber(ウーバー)」や中国の「Airbnb」「Xiaomi(シャオミ)」など世界的に話題の企業が並びますが、日本では「DMM.com」「メルカリ」「プリファード・ネットワークス」の3社のみとされています。

今をトキめくユニコーン企業のIPOですから、投資家の熱い視線が集まるのもうなずけますね。

メルカリの事業内容は?

(写真=Stock-Asso/Shutterstock.com)

メルカリの主力は、CtoC(個人間取引)のマーケットプレイスを提供するフリマアプリです。このサービスによって、オールジャンルの商品を個人間で、よりいっそう簡単に売買できるようになりました。

2013年のサービス開始から4年強で累計1億ダウンロード(日本で7000万、アメリカで3000万)を突破。

毎日100万点以上の商品が出品され、月間の売買額は300億円を超えています。

メルカリの最大の魅力は、スマホで写真を撮影し、簡単に出品できる手軽さです。家に眠っていた不用品がスマホひとつでお金に変わる。このシンプルな仕組みで多くの人の支持を得ました。

メルカリの収入源は、出品者から徴収する10%の販売手数料です。

場所を提供するだけで収益が出る仕組みと、出品者の多くが他ユーザーの購入者となるため、アプリ内で「価値が価値を生む」という好循環が生まれていることが強みになっています。

メルカリグループは、本・CD・DVDに特化した「メルカリカウル」とブランド品に特化した「メルカリメゾンズ」を運営するソウゾウ、決済・金融関連事業を手掛けるメルペイ、アメリカ版の「Mercari」を運営するMercari、海外2拠点目としてイギリスに設立したMercari EuropeとMerpayを加えた計6社で構成されています。

2018年2月からは、シェアサイクルシステムサービス「メルチャリ」、4月には個人間での学びスキルをシェアするサービス「teacha(ティーチャ)」の運営を開始するなど、他の領域での新規事業にも積極的です。