3日の『新春生放送!東西笑いの殿堂2024』(NHK総合)で、生放送らしいトラブルがあった。新宿末広亭、浅草演芸ホール、なんばグランド花月、心斎橋角座という4つの寄席をつないでさまざまな演芸が披露される中、なんばグランド花月の出番に間に合わないコンビがいたのだ。

 中継の出順は、見取り図、矢野・兵動、桂文珍と紹介された。NGKにカメラが切り替わり、ステージの中央にサンパチマイク。見取り図の出囃子であるチェッカーズの「涙のリクエスト」が流れている。通常、5秒~10秒程度で袖から漫才師が駆け出してくるのだが、30秒、40秒たっても、出てくるはずの見取り図が出てこない。50秒を過ぎたところで、次の出番だった矢野・兵動が現れ、戸惑う観客の心をあっという間につかんでしまう。

 爆笑のまま矢野・兵動が下手にはけていく。もう一度「涙のリクエスト」がかかり、今度はちゃんと見取り図が出てくる。

 おそらくは見取り図がなんらかの都合で間に合わず、先輩の矢野・兵動が出順を先に回して出てきたのだろう。大したトラブルではないし、矢野・兵動も見取り図も、漫才が始まれば何事もなかったかのように観客を楽しませていた。