23年10月期の秋ドラマ
多部未華子&松下洸平&今田美桜&神尾楓珠主演『いちばんすきな花』
多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠がクアトロ主演を務めた連続ドラマ『いちばんすきな花』(フジテレビ系)は、22年の話題作『silent』(同)の脚本家・生方美久氏と同局プロデューサー・村瀬健氏が再タッグを組んだ作品。
全話平均は5.1%とかなり厳しい数字であったが、「TVer」のお気に入り数では120万を突破していた。
同作の登場人物は、家庭環境や思春期の体験などが原因で生きづらさを感じており、その複雑で繊細な心理描写がネット上で話題に。各キャラクターに自身を当てはめる視聴者も少なくなかった。
西島秀俊&内野聖陽主演『きのう何食べた?』
西島秀俊と内野聖陽がダブル主演を務める深夜ドラマ『きのう何食べた? season2』(テレビ東京系)は、よしながふみ氏が「モーニング」(講談社)にて連載中の同題漫画の実写化。同性カップルの弁護士・筧史朗(西島)と美容師・矢吹賢二(内野)が一緒に暮らす日々を、食卓から見つめるというコンセプトで、原作そのものの人気も高い。
原作に負けず劣らず、実写版も好評で、19年4月期、season1にあたる『きのう何食べた?』が放送された後、20年1月にスペシャルドラマとして復活。さらには21年11月には劇場版も公開されている。安定した人気を誇っているコンテンツだけに、「TVer」のお気に入り数100万超えも納得だ。
ムロツヨシ主演『うちの弁護士は手がかかる』
10月期から新設された“フジテレビ金曜午後9時枠”で放送されたのは、ムロツヨシ主演『うちの弁護士は手がかかる』。ヒロインを演じた元欅坂46(現・櫻坂46)の平手友梨奈は22年12月より韓国の大手事務所の日本本社「HYBE JAPAN」に所属しており、今作が移籍後初の女優活動となった。
平手といえば22年7月期の『六本木クラス』(テレビ朝日系)に出演した際、演技力に関して賛否が飛び交っていたが、今作では平手の演技力が上がったとの声も多く、俳優としての評価につながった模様。
全話平均は6.6%といまひとつであったものの、「TVer」で見る人も多く、お気に入り数は100万を超えた。
ドラマ放送中の視聴率は振るわなくとも、ネット上で話題になったことをきっかけに「TVer」で意外な健闘を見せる作品も珍しくない。24年はお気に入り数100万超えを達成するドラマは、どれほど誕生するだろうか。