■2018年 第14回大会

前年、準決勝で敗退し、楽屋の床にはいつくばって泣きじゃくっていたせいやと「(キャリアに)水差されたわ」とブチ切れていた粗品のコンビ・霜降り明星が王者に。吉本の若きニュースターが芸能界のド真ん中に躍り出た年。大会後にインスタライブでなんか言ってたスーパーマラドーナ・武智のことを、粗品はまだ許していないようだ。

・予選、敗者復活でちょっと、いろいろありました

準々決勝敗退者で争われたワイルドカードで魔人武骨が勝ち抜いたが、最多再生回数を争うGYAO!のページの1番手に掲載されていたことから一部で不公平感を指摘する声が上がった。このイメージを嫌い、魔人武骨は令和ロマンに改名することになった。

また、敗者復活戦ではラストイヤーのプラス・マイナスが大爆発。自他ともにファイナル進出を確信する出来だったが、ここで視聴者投票の歪みが現れ、敗退することになった。

さらに、敗者復活のトリで出てきたニッポンの社長のネタに「夕焼け小焼け」がかぶったのもこの年だった。

・それにしても堂々としたものです

せいやは芸歴5年目。ネタ中は堂々とした振る舞いだったが、ネタ後のインタビューパートではかかりまくり、点数発表でも途中からおおはしゃぎ。静かな顔で見守っていた粗品が、せいやが浮かないようにテンションを合わせて万歳する一幕もあった。さらに、志らくの審査コメントの後に、思わず「変な反応はしません、生放送だから」と暗に不満があったことを打ち明けてしまったり、最終決戦の結果発表でも会場が明るくなる前から「えぐい! えぐい!」と叫びだしてしまったり、なかなかに若手らしい姿を見せた。その後ろで、ジャルジャルの福徳が3年連続準優勝となった和牛・水田の肩を抱いていた。

考えてみれば、25~26歳の若者が松ちゃんたちを爆笑させてるって、とんでもないことですよね。

(文=新越谷ノリヲ/【2019-2022】につづく)