昔から【読み・書き・そろばん】という言葉があるほど、重要視されてきたそろばん。テレビ番組などで一瞬で計算する子ども達を見ていると、「我が子にもそろばんを習わせたい!」と思ってしまいますよね。

実は私もその一人で、子どもが4歳~8歳までの丸5年間そろばんを習わせました!我が子は最終的に暗算検定試験3級まで取得しましたが…様々な理由でそろばんを辞めてしまったんです。(そろばんは3級から履歴書に書けると言われています。)

ここまで頑張ってなぜそろばんを辞めたのか…?気になりませんか?

そこで今回は、そろばんにどっぷり浸かったからこそ分かった!そろばんの「効果」と「弊害」を徹底レポート!そろばんを習えば、計算ミスはほぼなくなるの?四則演算が自由自在にできようになる?中学受験にも有利?など、そろばんにまつわる疑問を全て解決していきます。

この記事はこんな人におすすめ!
・子どもにそろばんを習わせようか迷っている人
・そろばんの効果が知りたい人
・そろばんの意外なデメリットを知りたい人

1.我が子が通って分かった!「そろばん」の実態

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

それではまず、そろばんの基本情報をみていきましょう。

(1)費用

そろばんの月謝は地域や先生により異なりますが、週1回で4千円前後、週2回で8千円前後の教室が多いようです。幼児教室や学習塾と比べると安価なため、気負わず習わせることができますね。

ちなみに、私の子が通っていたそろばん教室は週2回、1カ月計8回で7900円。教材費などもかからず、かなり良心的かつ熱心な指導を行って下さる教室でした。

(2)時間

そろばん教室の拘束時間は、1回1時間程度のことがほとんど。熱心な教室は週2日1回90分など拘束時間が長くなる傾向にありますが、その分そろばんの力はぐんぐん身につきます。

我が子も5年間毎週2回、1回90分のコースに通い続けました。週2回通う習い事なんてあまりないので、そろばんが1番時間を掛けた習い事でした。

(3)親の負担感

そろばんを習わせていて、親の負担感はほぼありませんでした。そもそも、私も夫もそろばんはド素人…。簡単な足し算のやり方も分からなかったので、全て先生にお任せしました。

ただ、検定前には家でもそろばんの練習をするため、問題を読み上げるなどのサポートは行いました。また、検定会場への送迎なども定期的に行いましたが、土日なのでさほど大変ではありません。

このような感じで5年間そろばんを習わせ、最終的に小学2年生で暗算検定試験3級まで合格することができました!暗算3級からは履歴書にも書けると言われており、小学校低学年でここまでたどり着いたのは5年間熱心に通ったおかげだと思います。

でも…ここまで頑張ったにも関わらず、小3になる直前にそろばんを辞めてしまったんです…。その理由を次で詳しくお伝えしていきます。

2.そろばんを辞めた理由!そろばんの【弊害】とは

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

(1)意外!計算ミスが多発

「そろばんを習えば計算はパーフェクト!百発百中!一瞬で計算ができるはず!」と考えている人も多いですが、必ずしもそうではありません。

私の娘は暗算3級まで取得したため、【3桁×1桁】、【4桁÷1桁】、【3桁の5つの数字の足し算】、【3桁の5つの数字の引き算】などは頭の中で計算できるレベルに到達しました。つまり、小学生レベルの計算は朝飯前。頭の中でササッとできる…はず…です…よね…?

しかし!現実は違うんです…。どんな問題でもそろばんの暗算でやろうとするため、計算ミスが多発する事態に陥ってしまいました!

これは私の予想なのですが、検定試験の時期は根詰めて訓練しますし、もちろん試験中は物凄い集中力で問題を解きます。でも、それは子どもの「通常」ではないのだと思います。そのため、何となく計算ドリルなどをしている時には、暗算の力が発揮されないのです。

息をするのと同じレベルで暗算ができるようになるには、もう少し鍛錬が必要だと感じました。

(2)ひっ算を嫌う

計算ミスが多発する状況に加え、時期的には小学校で「ひっ算」を習うタイミング。しかし、ここでも問題が…!

  • どうしていちいち紙に書かなきゃいけないの!?面倒くさい!
  • 私は暗算でできる!紙には書きたくない!
  • そろばんの先生が「ひっ算はダメ。暗算しましょう!」って言ってたもん。

と、文句のオンパレード。暗算に慣れていたため、ひっ算を毛嫌いするようになってしまったのです…。

暗算能力は中途半端。そのくせひっ算は嫌がる。「もっとそろばんを強化して暗算をパーフェクトに仕上げるか。それともひっ算も嫌がらずやるように促すか…。」かなり悩みましたが、我が家では後者を選びました。

なぜなら、そろばんを強化して暗算をパーフェクトに仕上げるには、かなりの「労力=時間」が必要だと考えたからです。これはどういうことなのか?次で詳しく説明します!

(3)拘束時間が長い

そろばんを強化して暗算をパーフェクトに仕上げるには、訓練の時間が必要です。当時【週2日1回90分】のそろばん教室に通っていたため、1カ月のそろばん時間は720分!既にとても長い時間をそろばんに費やしていました。

それに加え、さらにそろばんを強化するとなると家での練習も必要。しかし、その時間を確保することができませんでした。なぜなら、我が家では中学受験を考えており、小3頃から本格的な準備に入る必要があったからです。

【中学受験】と【そろばんの強化】を天秤にかけた時、優先すべきは中学受験という結論に至ったのは【そろばんは中学受験の勉強に直結しない】と感じたからです。

(4)中学受験の勉強には直結しない

我が家は中学受験を視野に入れ低学年の頃から徐々に学習を開始していたのですが、そろばんは中学受験の勉強には直結しないと感じました。

中学受験の算数では基礎的な計算能力はもちろん必要ですが、当然それだけでOKというわけではありません。基礎的な計算力に加え、思考力、応用力、空間認識能力などを強化する必要があるのです。(➡付け焼刃ではどうにもならないため、日々の継続的な学習が不可欠!)

このような状況下で、これ以上そろばんに時間を割いて鍛えるのは非効率的過ぎる。そう判断し、名残惜しくもそろばん教室を辞める決断を下しました。

いかがでしょうか?あとプラス1年間習い続ければ、計算の正確性は増したかもしれません。しかし、そこに膨大にな労力を割く【時間的余裕】がなかったのが正直な感想です。もし我が子が中学受験をしないなら、引き続きそろばんを習い続けていたと思います。