◆股関節を痛めても、カートを引いてジム通いをした日々

山野内里子さん
バランスのとれた美しい肉体からはまったく年齢が感じられない山野内さんですが、数年前には股関節を痛め、一時はボディビルから離れることも考えたそう。

「60代になるとどこか体を痛める人も多いですが、私も同様に股関節を痛めて、スクワットすらできなくなってしまったんです。先生からは『安静にして』と言われましたが、筋トレをやめられなくて、キャスター付きのバッグを手押し車代わりにしながら、ジムに通っていました。

周囲からは『なんでそんな状態になってまでトレーニングをするんだ』と言われましたし、息子からも『介護は無理だよ』と呆れられましたね。ある日のジムへの帰り道、『私はオリンピックに出るわけでもないのに、なんでこんな思いをしながらも筋トレを続けているのだろう……』と思ったこともあります」

 しかし、その後も、股関節の痛みと向き合いながらもトレーニングを継続。現在ではかなり状態が改善したそう。

「もし股関節を痛めたときに筋トレをやめていたら、関節も使わず、筋肉も固まってしまうので、現在より体ももっと悪い状態になっていたはずです。あのとき、諦めずに続けていたからこそ、今も筋トレを続けられているんだろうなと思います」