MEGUMIが企画・プロデュースのドラマチューズ!『くすぶり女とすん止め女』(テレビ東京)の第4回。くすぶり女・郁子(西田尚美)は、上司である八田(渋谷謙人)の家に子連れで泊まらせてもらっている。子どもたちが八田に懐いているのを見て、心からの笑顔を見せる郁子だが、実の父親に甘えられない子どもたちへのせつなさも抱えているように見える。

すん止め女のほのか(香音)のほうは、なんと大好きだった男が結婚、さらに「かねてからつきあっていた」女性と結婚したこと、しかも彼女は妊娠中というSNSの報告を見て失神しそうになる。

◆女の幸せに「家族」と「子ども」はマストなのか?

バーのチーママ(MEGUMI)が「家族、幸せ、子ども。そういう言葉を聞いたときの、このムズムズする感じっていったい何なんだろう」とほのかの心中を察して言う。理由は「憧れ、嫉妬、劣等感、場合によっては嫌悪感」と分析する。

確かに「結婚や出産は誰でもするもの」というイメージは昔から根強い。特に女性に対しては、つい数十年までそれが社会の圧力でもあった。だから「結婚しない人、結婚できない人、出産しない人、出産できない人」は劣等感を持たざるを得ない時代もあった。

今はそんな時代ではないはず。もっと自由な選択ができるにもかかわらず、「モヤモヤ」してしまうのは、社会や世間の圧力が払拭しきれていないのと同時に、「ひとりは寂しい。家族を作って生きていくのが人として当然のこと」という本能によるのかもしれない。

ところが、結婚というものは本人の努力だけでうまくいくわけではない。してみなければわからない面もある。郁子だって、夫の武が結婚後にあんなモラハラモンスターに変わっていくとは思わなかっただろう。

年月を経れば人は変わる、環境も変わる。その変化に合わせて、夫婦も変わっていければいいのだが、お互いのコンセンサスはなかなかとれない。コンセンサスどころか日頃のコミュニケーションさえうまくとれない夫婦のほうが多いのではないか。それでも子どもがいれば、習慣として日常生活は回っていく。