【損得勘定の真実】2.損をしないことが絶対条件
仕事上でも人間関係でも同じで、損得勘定をする時には、「絶対損はしたくない」という心理が働きます。
利益が少ししかなくても、実質、損をしないのならそちらの方が「お得」な気がする。利益は確実に確保したい気持ちがあり、損失は少しでも被りたくないのは、ある意味当たり前の心理ですが、損得勘定が強くなるとこの傾向が強くなります。
「出資した限り利益は必ず出してもらおうと躍起になるが、出資金については少しでも値切ろうとする」といった行為も、損得勘定からでた行動であると言えそうですね。
【損得勘定の真実】3.損をした時の方が心理ダメージが大きい
「感情で左右する」という意味と、「損をしないのが絶対条件」という意味を合わせた意味合いになりますが、人は得をした時よりも、損をした方が心理的影響が大きくなるという現象があります。
例えば、ある自販機で110円でジュースを買って、ふと隣の自販機を見ると同じものが100円で売っていたとしたら、かなり損した気分になります。だからと言って110円のジュースが10円安くなっていたからと言って、絶対に買うかと言われれば、そうとも限らないわけです。
損得勘定と呼ばれるものは、得をしたことで感じる嬉しさよりも、損をしたことで感じるショックの方が大きく感じるという心理があるのですね。
損得勘定する人の人間関係の築き方
損得勘定を持つ時の心理を理解しつつ、損得勘定をする人の人間関係の築き方をみていきましょう。
損得で物事の優先順位をつけてしまうとどうしても人との付き合い方はいびつなものになりがちですよね。仕事上でもうまく立ち回っているつもりでも、実は疎まれる存在になっている可能性もあります。
損得勘定をしがちな節があると自覚する人は、自分の人間関係の築き方を改めて確認してみることも大切な意味を持ちますよ。
他人を「将棋の駒」のように扱いがち
損得勘定をしながら人と付き合うと、常に「この人はメリットがあるか」とか「どの場面で役に立ってもらうか」という思考になりがちになりますよね。
自分にとってメリットがある内は親切にし大切に扱いますが、役に立たないとわかったとたんに無下にしたり、「どうして役に立ってくれないのか」と、理不尽に怒りをぶつけてしまうかもしれません。これはもう、正常な付き合い方ではないです。
自分の思う通りに人が動いてくれないことに癇癪を起すのは、損得勘定する付き合い方をしている可能性があります。そのような付き合い方は、本来の人間関係とは異質のものになりますし、本当の意味で得をする付き合い方でもありません。
得ばかりを優先すると怠慢になる
自分が楽をする、得するような立ち回りばかりを優先していると、人はどんどん堕落した生活を送るようになってしまいます。
誰かが自分の世話を焼いてくれている間は機能しますが、それも永遠そのような関係が続くとも限りません。
自分のことは最低限できるようになっていないと、誰も傍へは近寄ってくれなくなるでしょう。得ばかりを選んでいるつもりが、人間関係を壊す行動しか取っていなかったということにもなりかねませんよね。
消極的な人間になる
損得勘定をしながら人間関係を保とうとすると、どうしても「人に何かしてもらおう」という気持ちが強くなります。それはつまり、自分からは何も発生させないという生き方に・・・。
このスタンスを続けると、人は積極性を失い、消極的な行動しかとれなくなってしまいます。幸せになりたいと願いつつ、人に幸せを運んでもらおうとジッと待つしか選択肢がなくなるんですね。
ですが、周囲の人だって何も発生させない人へ得をわざわざ運んでくれないものです。妬み事を言っても、恨み言を言っても、人は思い通りには動いてくれません。
自分からの行動を「損」と捉えてしまうと、負のループに迷い込む可能性が高まりますので、人との付き合い方として注意したいところですね。