チョコプラがすぐに消えなかった理由は、もちろん長年コントで培ってきた自力はあるだろうが、それ以上にYouTubeが作用しているように思う。自らの公式チャンネルで、次々に新しい企画を発表し、芸人としてのみならずプランナーとしての力もテレビ界から必要とされたということだろう。あのYouTubeがなければ、「どんだけ~」の人で終わっていた可能性もありそうだ。

 チョコプラ以上に一発屋然としてテレビの世界に飛び込んできたのが、フワちゃんだろう。20年前半から露出を増やしたフワちゃんには特に目立ったギャグやフレーズがあるわけでもなく、ルックスの目新しさと振る舞いの珍しさだけで一点突破していたように見えた。

 フワちゃんの場合は、おそらくSNSではないか。バラエティがSNSの反応を気にしだしたのも、ちょうど10年代後半から20年代に入るころだった。「フワちゃんはああ見えて、意外に頭がいい」「ああ見えて、しっかりしている」そういったコメントがSNSに書き込まれることで、人物像に深みが与えられていったのかもしれない。

 例えば00年代にSNSがあったら、「ゆってぃは、ああ見えて実は超オシャレな渋谷系だ」という評判や、「ですよ。は、ああ見えてサッカー選手を目指してボリビアに単身乗り込んだほどのワイルド人間だ」という情報も広がっていただろう。彼らがバラエティ2週目を、それらのエピソードで渡り歩く姿も、想像できないわけではない。ですよ。が過酷な海外ロケに駆り出されて、現地で「あいとぅいまて~ん」している姿を思い浮かべると、ワクワクしてくる。