●『エンドロール! 末期がんになった叶井俊太郎と、文化人15人の“余命半年”論』

『末期がん患者との対談本って、今までにない前代未聞の企画じゃないですか?
いやーかなり楽しかった!
皆さまご協力ありがとうございました。
おかげさまで伝説になりそうな本が完成しました。』――叶井俊太郎 まえがきより

『夫のがんが判明した昨年は、⼈⽣で⼀番泣いた⼀年だった。
「なんで泣いてるの」泣く私に、いつも夫は言う。
「泣いても仕方ないでしょ、治らないんだし。泣いて治るなら俺も泣くけどさ」
夫はがん告知されてから⼀度も泣いていない。』――妻・倉田真由美(漫画家)あとがきより

映画業界では知らない人のいない名物宣伝プロデューサー・叶井俊太郎(かない・しゅんたろう)。
数々のB級・C級映画や問題作を世に送り出しつつも結局は会社を倒産させ、バツ3という私生活を含めて、毀誉褒貶を集めつつ、それでもすべてを笑い飛ばしてきた男が、膵臓がんに冒された!しかも、診断は末期。余命、半年──。

そのとき、男は残り少ない時間を治療に充てるのではなく、仕事に投じることに決めた。

そして、多忙な日々の合間を縫って、旧知の友へ会いに行くことにする……。

●叶井俊太郎(かない・しゅんたろう)

1967年東京都生まれ。フランス映画『アメリ』のバイヤーとして知られ、『いかレスラー』『日本以外全部沈没』などの企画・プロデューサーとして日本映画界の発展に貢献。現在は、映画配給レーベル・エクストリームの宣伝プロデューサーを務める。2009年9月に漫画家・倉田真由美と入籍。22年6月、膵臓がんで余命半年の告知を受けるが、23年10月現在、笑いながら存命中。