フリーミアム+サブスクリプションの成功例
この2つを組み合わせたビジネスモデルのサービスは数多く存在しますが、採算が合わず成功しないケースも多くあります。ここからは、みなさんもよく知っているサービスの成功例をいくつかご紹介します。
食べログ
国内最大のグルメサイト「食べログ」は、全国のレストラン情報、ユーザーのレビュー(口コミ)・写真の投稿、目的や予算に合わせたお店検索が利用できるサービスです。
基本的な閲覧や検索は無料ですが有料の「プレミアムサービス」に加入することで、PC版に加えてスマホ版、アプリ版でも食べログ独自の「ランキング検索」を利用できるほか、会員限定の特別クーポンなどを利用できます。
食べログの月間利用者数は7,559万人、月間総PV数は17億8,676万PV(2016年9月実績)、さらに2017年1月9日時点で、個人向けのプレミアムサービス加入者は170万人を突破しました。これだけの会員から毎月会費を得られるとなれば大きな収益をあげられるでしょう。
会員が増えたとしても大きなコストはかからず、自社が保有するデータを上手に活用している例と言えます。
Spotify
「Spotify(スポティファイ)」は5,000万曲以上を楽しめる音楽配信サービスで、そのアクティブユーザー数は全世界で1億4,000万人以上、さらに約半数の7,000万人以上が有料のプレミアムプランのユーザーという驚異的な割合です。
有料サービスには「Standard」「Duo」「Family」「Student」の4種類があり、カップルや家族で利用する場合は、よりお得に利用することができます。
Spotifyは無料ユーザーでも全ての楽曲をフル再生できますが、シャッフル再生のため聴きたい曲にすぐにアクセスすることが難しいです。有料プランであればシャッフル再生を無制限でスキップでき、楽曲を再生するにあたっての広告も非表示にできるため、その使い勝手の良さが魅力となっています。
同じコンテンツ(楽曲)に対し、「ユーザーにとって便利な機能」を有料化することでマネタイズを成功させています。
Eight
名刺管理アプリ「Eight」はスマホで撮影した名刺をデータ化し、いつでも簡単に名刺情報にアクセスできるサービスです。
タグによるグルーピング管理が可能となっているほか、名刺交換相手がEightユーザーだった場合は、独自の「ビジネスSNS」でのコンタクトや、昇進・転職などの近況をチェックすることが可能です。
有料版「Eightプレミアム」に登録すると、データ化できる項目が増え(無料は4項目のみ)、取り込んだ名刺情報をあらためてダウンロードできるので、イベントの招待状や季節の挨拶状を発送するときの住所管理などにも便利です。
さらに名刺に書かれたアドレスへメールを送信できたり、連絡先アプリと連携できたりといった追加機能が使えるようになります。
本格的に名刺を活用するのはビジネスパーソンに限られるかもしれませんが、ターゲットをしぼって価値あるサービスを提供する収益モデルです。
Googleドライブ / iCloud ストレージ
コンテンツや機能を充実させるサービスの他、有料プランに登録することで“使用容量を増やせる”オンラインストレージサービスも人気のビジネスモデルです。
例えば「Googleドライブ」は無料で15GBまでの容量を使用できますが、有料版にアップグレードすることで保存可能容量を100GB、200GB、2TB、10TBというように増やしていくことができます。
iPhoneやMacユーザーにお馴染みの「iCloudストレージ」も無料で5GBのストレージを利用できますが、撮影した写真や動画などを保存していけば5GBをあっという間に使い切ってしまうでしょう。金額ごとに50GB、200GB、2TBと容量を増やせるほか、ストレージを家族で共有することも可能です。
こういったストレージサービスは、リモートワークなどの働き方が広がり需要が高まる一方で、追加コストがほとんどかからない魅力的なビジネスモデルと言えるでしょう。
どこで収益をあげているのか考えてみよう
基本は無料で利用できるサービスも、どこかで収益を上げない限りサービスを継続させることは難しいでしょう。「フリーミアム」と「サブスクリプション」を組み合わせたビジネスモデルは、次々と登場しているので、それぞれの違いやマネタイズ法を分析することで、新しい着眼点を得ることができるでしょう。
提供・UpU
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