食べログ、Spotify、Googleドライブなど、基本的な利用は無料なのにどうしてビジネスとして成立しているのか……不思議に思ったことはありませんか?これらは、「フリーミアム」と「サブスクリプション」を組み合わせたサービスで、このようなビジネスモデルはたくさん存在します。それらがどのように利益をあげているのか、紐解いていきましょう。
そもそも、フリーミアムとは?
「フリーミアム」とは、Free(無料)とPremium(割増料金)を合わせて造られた言葉です。基本的な機能を無料で提供することで多くのユーザーを獲得し、付加価値サービスを設けて有料会員を得ていくというビジネスモデルです。
もとはアメリカ人投資家のフレッド・ウィルソン氏が提唱し、その後、このフリーミアムに焦点を当てた書籍のヒットもあり広く知られるようになりました。
各サービスの無料機能とその付加価値はさまざまです。
>例えば……
- 基本機能は無料提供され、追加機能を利用するには課金が必要
- ひと月に数記事は無料で閲覧することができ、(有料)会員登録することで制限が解除される
- すべての会員が利用できる機能は同じだが、有料会員は広告が非表示となる
他にも有料会員となることで、クーポンなどの特典を得られるなど、さまざまな収益モデルが存在します。
フリーミアムとサブスクリプションは相性がいい!
一方、ここ数年でとくに若い人たちの生活に欠かせないものとなったのが、動画配信サービスなどのサブスクリプションサービスです。これは商品ごとに代金を支払うのではなく定額の料金を支払い、一定期間サービスを受けられるビジネスモデルのことで、略してサブスクとも言われますね。
動画や音楽、Web記事やクラウドなどデジタル系サブスクの多くは、先に紹介した「フリーミアム」のビジネスモデルを採用しています。これらのサービスは、ユーザー数が増えたとしてもある意味でかかるコストは同じと言えるからです。
たとえば、飲食店や衣服などのアナログ的なサブスクサービスであれば、ユーザーが増えるほど仕入れ代や輸送コスト、人件費が必要となります。それに対し、デジタル系のサブスクはサーバーの増強コストはかかるものの、コンテンツ制作や権利などのコストは必ずしもユーザー数に比例して大きくなるわけではありません。