スペイン人の名前の特徴

スペイン人の名前の構成と特徴!有名人を男女別に10人ご紹介
(画像=『Lovely』より引用)

日本では結婚したら夫の苗字を名乗り、親族の名、宗教絡みの名を付けることが少ないです。しかしスペインでは結婚しても苗字が変わりませんし、自分の子供に両親・祖父母の名を付けたり、キリスト教の聖人の名を付けたりする文化があります。

ここからはスペイン人の名前の特徴について紹介していきます。日本の名前文化とは全く違った名前の付け方をするので要チェックです!

結婚しても苗字が変わらない

日本では女性が結婚すると男性の苗字を名乗ることになりますが、スペインでは女性が結婚しても苗字が変わりません。19世紀の後半頃から子供の名前に夫の第一苗字と妻の第一苗字を付けるようになりました。

夫の名前はA(名)+B(第一苗字)+C(第二苗字)
妻の名前はD(名)+E(第一苗字)+F(第二苗字)
子供の名前はG(名)+B(第一苗字)+E(第一苗字)

シングルマザーの場合は自分の2つの苗字を子供に与えることが可能です。戸籍簿に名前を登録する際、昔は夫の第一苗字を先に置いて登録しましたが、現在は法改正により妻の第一苗字を先に置けるようになりました。

苗字の順番は親の話し合いで決めますが、決まらなかった場合はアルファベット順か、一番言いやすい順番になります。第一子に付けた苗字の順番は第二子以降にも受け継がれます。

しかし戸籍簿に苗字の順番が登録されたとしても18歳になると自分で苗字の順番を変えることが可能で、夫の苗字を重んじる日本とは違ってかなり自由な感じになっています。

苗字で上流階級かわかっちゃう!?

「de」は「~の、~出身の」という意味の前置詞です。スペインで「de」が付く苗字を持つ人は上流階級である場合が多いそうです。

それはスペインに限らずヨーロッパでは前置詞が付いている人は上流階級である場合が多いそうです。しかし「de」が単に出自を表していることもあります。

キリスト教聖人の名をつける場合もある

キリスト教の影響が強い国では聖人の名を子供に付ける文化があります。これは聖人に子供を守ってもらおうという考えです。スペインは歴史的にキリスト教の影響が強い国なので、キリスト教の聖人の名を子供に付ける人が多いです。

祖父母と同じ名前をつける場合もある

祖父母や両親と同じ名を付けることもあります。祖父母、両親、子供の名が同じだと混乱することがあるので、愛称で呼ぶこともあります。

例えば「フアン(Juan)」なら子供をフアンの愛称である「フアニート(Juanito)」と呼びます。しかし最近はキリスト教の聖人の名、祖父母と両親の名を付ける文化は減っているそうです。

スペイン人に多い名前をチェック!

スペイン人の名前の構成と特徴!有名人を男女別に10人ご紹介
(画像=『Lovely』より引用)

日本では佐藤、鈴木、高橋という苗字がポピュラーですが、スペインではLopez(ロペス)、Rodrigues(ロドリゲス)、「González(ゴンザレス)」がポピュラーです。

また日本では名の流行の移り変わりが早く、昔の名が古くさく感じてしまうことがありますが、スペインでは古くから名があまり変わっていないそうです。

ここからはそんなスペインでポピュラーな苗字の人口、人口に占める割合、有名人、スペインで人気の名前、名前の意味、由来について紹介していきます。

多い苗字①LÓPEZ(ロペス)

「Lopez(ロペス)」はスペイン語圏、ポルトガル語圏の苗字です。スペインにいる「Lopez(ロペス)」人口は796,000人、人口に占める割合が2,0100%です。

苗字が「Lopez(ロペス)」の有名人は歌手のジェニファー・ロペス、宇宙飛行士のマイケル・ロペス=アレグリアなどがいます。

多い苗字②RODRÍGUEZ(ロドリゲス)

「Rodrigues(ロドリゲス)」はスペイン語圏、ポルトガル語圏の苗字で、原義は「ロドリゴの子」です。スペインにいる「Rodrigues(ロドリゲス)」の人口は804,000人で、人口に占める割合が2,0300%です。

「Rodrigues(ロドリゲス)」の有名人はバスケットボール選手のセルヒオ・ロドリゲスや、サッカー選手のヘセ・ロドリゲスがいます。

多い苗字③GONZALEZ(ゴンサレス)

「González(ゴンザレス)」はスペイン語圏の苗字です。スペインにいる「González(ゴンザレス)」の人口は839,000人、人口に占める割合は2,1200%です。語源はゴンサロに「~の息子」という意味の「ez」が追加されたものです。

ゴンザレスを苗字に持つ有名人はサッカー選手のラウール・ゴンザレスや、カルロス・ゴンザレス・ペーニャなどがいます。

女性の最も多い名前「María Carmen」

「Maria」は「聖母マリア」が由来の名です。スペインだけでなくカトリック教徒が多い国で人気があります。言葉の意味は「愛された」「若さ」「苦しみ」です。

「Carmen」はヘブライ語で「神々の庭」「果樹園」という意味を持つ「Karmrl」が由来です。フランスの作家プロスペル・メリメの小説及び主人公の名前としても有名です。

他には「Isabel」という名も人気です。愛称は「belita」と言います。「Isabel」の名を持つ有名人と言えばイサベル1世で、スペイン統一を成し遂げた偉大な女王です。

最近のスペインで人気の女性の名は「Lucia」です。2006年から流行っています。また変わった名前は「サンナ(Zanna)」「ビタ(Bita)」「アナン(Anan)」などです。

男性の最も多い名前「ANTONIO」

「Antonio」はスペイン語、ポルトガル語、イタリア語の男性名です。起源はラテン語の「Antonius」です。「大変貴重なもの」という意味があります。

他には「Juan」も人気です。「ヤハウェは恵み深い」を意味するヘブライ語が由来で、愛称は「Juanito」と言います。この名の有名人はサッカー選手のファン・マタなどがいます。

「神は私の裁判官である」という意味のヘブライ語が語源の男性名です。キリスト教では預言者の名として有名です。

最近のスペインで人気の男性の名は「Hugo」で、2013年から流行っています。また変わった名は「ノアン(Noan)」「ヘノ(Jeno)」「へディ(Hedi)」などです。