◆ギスギスした女房の世界でたどりついた処世術

『紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む「紫式部日記」』
 紫式部の生きづらさは、きっと批評眼の鋭さも一因でしょう。他人に向ける厳しい目線が、自分に跳ね返ってきてしまうのです。

 そんな自分の批評眼に疲れた紫式部は、「さまよう、すべて人はおいらかに、すこし心おきてのどかに」(見た目を感じよくして、ゆるふわにふるまって、少しのほほんとしてるくらいがいい)しておけばいい、という処世術にたどりつくのでした。

 大作家なのにゆるふわOLになるのが一番、なんてせつない気持ちにもなりますが、ギスギスした女房の世界にいるからこそ、たどりついた境地なのかもしれません。

<構成/女子SPA!編集部>

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