一方、野球理論の変化も超進学校の生徒には有利に働いていると思います。かつては強豪校も弱小校も同じメソッドで練習していましたが、近年は色々な野球理論が登場し、練習方法やバッティングフォーム、投球フォームなども百人百様になりました。

 これだけ数多くの情報が得られるようになると、並みの子供は“正解”を導き出すだけで一苦労ですが、超進学校に通う生徒は、情報を取捨選択して、最短時間でベストの結果を導き出す能力に長けています。開成が、守備を捨てて打撃で取り返すスタイルを選んだのもその1つ。身体能力や練習量の差は、知恵である程度、補えるということではないでしょうか」(同上)

 東大の野球部は“最弱”で知られているが、それが覆される日が来るのかもしれない。