◆通行人に頭を下げる、友子の両親を見て思うこと

 7話は、特に岡村の心を大きく揺るがす展開になっていたことも興味深い。後半ではカメラマンが友子と室内で2人きりになろうと提案して強引に手を引く。その時、友子の両親が駆けつけて友子を守ろうとするが、両親に抱きしめられると友子は急変。

 アイドルになることを邪魔されたと思った友子は「邪魔すんじゃねぇよ」と大声を出し、訝(いぶか)しげな視線を送る通行人のことにはお構いなしで暴れ回る。両親はなんとか友子も気持ちを鎮(しず)めようと懸命に寄り添いながら、困惑する通行人たちに「お騒がせしました。申し訳ありません」と頭を下げる。

 友子を心配して撮影の様子を見に来ていた岡村は、そんな両親の姿を無言で見つめていた。