現在、アリーナクラス会場でのチケット相場は、国内アーティストなら8000円~1万円前後、ジャニーズなら8000円~9000円台あたりが一般的。だが、K-POPグループの日本公演は1万円~1万5000円ほどで日本のアーティストより高めの値段設定となっており、特典付きのVIP席などは3万円前後といったケースも珍しくない。
欧米の人気アーティストはさらに相場が高く、来年1月に開催されるブルーノ・マーズの東京ドーム公演はステージ前の「VIP SS席」が12万8000円で、スタンド席は1万5000円前後、最も安いB席でも9800円だ。
値上げ幅も大きく、ビリー・アイリッシュの2020年の横浜アリーナ公演(コロナ禍で中止)はアリーナSSが1万5000円、アリーナSが1万2000円、スタンドSが10500円、スタンドAが9500円だったが、2022年の有明アリーナ公演はSSが2万5000円、Sが19000円、Aが1万5000円で約1.6倍の値上がりとなった。会場キャパの違いなどを踏まえても、全体的に欧米アーティストのチケット相場上昇は顕著になっている。これは本国でのチケット値上げ幅を反映したもので、世界的に相場は上昇傾向にあるのだ。
日本だけが物価上昇にチケット代の値上げが追いついていない状況について、SKY-HIこと日高光啓が6月にラジオ番組で「物価が年々上がって、ライブで使ってる機材などもどんどん高くなってるのに、チケット代は今は上がり止まりのタイミングに来ている」「採算が取れなくて、もうチケット代1万円とかでライブをつくるのは詰んでる」とこぼすなど、アーティストからも日本のチケット価格の安さに苦言が出ている。
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