さて、人間、それも男は認知症になると潜在意識が出てきて、症状前には紳士然としていた人間が、女性介護士のおしりを触ったりとよからぬ行動に出ることがあるといわれている。私は、根がスケベなものだから、認知症になったらとんでもない破廉恥なことをするのではないかと正直心配している。

 北海道弟子屈町の高齢者施設で9月7日にその事件は起こった。午後9時半ごろ、JAが経営する高齢者福祉施設で、79歳の佐藤基次が寝たきりの100歳代の女性に性的暴行に及び、不同意性交などの疑いで北海道警に逮捕されたというのだ。その女性は死亡、死因は「心因性」のものだったという。突然男に襲われたことがショックだったのだろう。

 生活保護で生活していたが、家賃も払わなくなったために佐藤は施設に入居してきた。そのときにはすでに、「もう完全な認知症でさ。(中略)家事もできないから、ヘルパーさんが度々お手伝いに来てた」。「俺の悪口をいったろ」などと住民に難癖をつけたりするので、みんなで町役場に要望を出して、施設に入れたという。

 全室個室だが、監禁になってしまうので、外からカギはかけられなかった。カメラもあるが、ドライブレコーダーのようなもので、入居者の安全を常に見守るものではなかったそうである。識者は、入居者の安全を守るために介護職員を増やすべきだというが、それもなかなか難しいのではないだろうか。私もこれ以上認知症が進むと、心配だな。