21年調査での給与所得や事業所得に加え、雑所得、仕送りや企業年金、生命保険といった私的給付を加えた当初所得額の平均は423.4万円だった。

 この当初所得には税金や社会保険料、社会保障給付といった公的なものは含まれないため、当初所得のジニ係数が所得格差の実態に近いものとなる。

 その当初所得をベースとした21年のジニ係数は0.5700で、17年の前回調査から0.0106悪化し、格差が過去最大だった0.5704に匹敵するものとなった。

 当初所得のジニ係数は2000年代では、17年調査で14年調査から0.0110縮小したのを除けば、格差は拡大し続けている。