──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく! 前回はコチラ
『どうする家康』第35回「欲望の怪物」は、徳川家康(松本潤さん)が重い腰を上げてついに上洛し、石田三成(中村七之助さん)と出会うシーンに注目が集まりそうです。
江戸時代には、関ヶ原の戦いで「神君」家康に敵対したことを理由に忌み嫌われ、秀吉亡き後の豊臣政権を私物化した奸臣として描かれがちだった三成ですが、明治時代以降は、秀吉を支えた才能豊かな文官として再評価され始めました。現代では、明智光秀と並び、女性ファンが非常に多い人物という印象です。三成の数少ない理解者だった大谷吉継からは「お前には人望がないから家康には勝てない(要訳)」といわれるほど、世渡りと人付き合いがヘタだった三成ですが、まさにそこが、彼の秀吉への強い忠義心と相まって、歴史好きの女性たちを萌えさせるのだとか。
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