◆恋人の発言で気づいた大切なこと

 最終的な決め手となったのは「妊娠疑惑」でしたが、現在の恋人からの言葉も、決意を一歩進めるきっかけになりました。

 手術を決断する前に、彼にも子どもに対する考え方を聞く必要があると思い「私が子どもを産めなくなってもいい?」と聞いてみました。この時、まだ女性として子宮を失うことにうしろめたさを感じていた私は、正直この質問をすること自体、少し恐さを感じていました。

恋人の発言で気づいた大切なこと
 しかし、彼は「俺は子どもを欲しいと思っていないし、由佳の体の方が大事だよ」と言ってくれたのです。

 もちろん、将来彼の気持ちが変わるかもしれません。けれど、私はこの言葉に心が救われ、さらに「女性としてのこだわりよりも、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の方が生きる上で大事なことだ」と気づくことができました。

 40代になり、人生も後半戦。自分が心地よく生きることを最優先にしたいと考えたのです。