ネット上で簡単に人とつながれるSNS利用が、「生活の一部になっている」という人も多いのではないでしょうか。しかし社会人になっても学生気分でSNSを使っていると、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。そこで今回は責任ある社会人として、上手にSNSと付き合っていくためにはどうしたらよいのか、SNS利用のマナーやポイント、トラブル例を3つ紹介します。

SNSがきっかけでこんなトラブルが起こるかも!?

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学生時代は縦のつながりよりも同世代の横のつながりが多く、友だちと気軽にコミュニケーションをとる感覚でSNSを利用している人も多いため、さまざまなトラブルが想定しにくいことでしょう。

しかし社会人になると会社の看板を背負って働くことになるため、その会社に属する人間であるという目で見られることにもなりますよね。自分では些細なことと思っていても、個人の問題だけでは済まされず、大きなトラブルに発展する可能性もあります。

ここではSNSへの投稿がきっかけとなって起こり得るトラブルを3つご紹介します。

  1. SNSに発信した内容が会社のイメージダウンに
  2. なにげない写真に重要な情報が!
  3. 会社支給のスマホで業務時間のSNS利用がバレて……

1.SNSに発信した内容が会社のイメージダウンに

SNSに投稿する内容は、個人の発言だからといって何でも許されるわけではありません。例えばSNSで自分の所属企業を明かしている場合、投稿した内容が会社のイメージダウンにつながってしまう場合があります。

誰かを中傷する発言をしたり、面白半分に事実ではないことを多くの人に発信したりするなどが発端となり、SNSでの不適切な投稿が会社自体の信頼を失墜させてしまう可能性があるのです。

投稿が原因で会社に大きな不利益をもたらした場合、退職を余儀なくされるケースもあります。SNSでの不用意な発言は「自分だけでなく会社に損害をもたらす可能性がある」ということを十分に理解しておかなければなりません。

場合によっては、損害を受けた会社や人から損害賠償請求されてしまう可能性もあります。

2.なにげない写真に重要な情報が!

オフィス内で撮影した写真をネット上に投稿していませんか?仲間と一緒に撮った写真やテーブル上のドリンクを撮影した写真など、一見なにげない写真の中にも会社の重要な情報が紛れこんでいることがあります。

もし取引先の情報や会社の経営に関する機密情報などが写真に写りこんでいたら……、どうなるか考えてみましょう。投稿を見たユーザーが情報を悪用すれば、会社に大きな損害を与えてしまうケースだって考えられますよね。

SNSを利用する前に、投稿しても問題ない写真かどうかきちんと確認しましょう。「悪意がなかったから」という言い訳は、社会人となってからでは通用しないことも多いのです。会社だけでなく、街なかなどで撮影した画像に写りこんでいる背景や人物も肖像権などを侵害してしまう可能性があるので十分注意しましょう。

3.会社支給のスマホで業務時間のSNS利用がバレて……

会社支給のスマホを私的に利用して問題となる場合もあります。勤務時間内は職務に専念する義務があるため、SNSを私的利用してはいけません。また勤務中・勤務外かどうかを問わず、会社から貸し出されたスマホを仕事以外の目的で使用することは禁止されています。私的利用がバレれば、処分の対象となるケースもあるでしょう。

SNSへの投稿=全世界への発信

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SNSへの投稿は友だち同士の情報交換のように思いがちですが、公開範囲を設定しない限り全世界に発信されています。また公開範囲を制限したとしても、知り合いのユーザーが悪意を持って投稿を拡散させる可能性もゼロではありません。

軽い気持ちで投稿した内容が、思いもよらぬ形でトラブルになってしまうケースも十分にあるのです。そのためSNSの投稿は、誰に見られても恥ずかしくない内容を発信するようにしましょう。

投稿をする際は「自分の周辺だけでなく世界中への発信につながる」という意識を持って行うことが大切です。

会社に関する情報の発信は絶対NG!

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会社の業務やサービス、商品に関する情報は、会社内で開示可能とされているものを除き「機密情報」となります。機密情報に関する情報をSNSに投稿することは、絶対にNGです。

公開範囲を制限していたとしても機密情報の流出と見なされてしまいます。また開示可能な情報であったとしても、その中に誤った情報が紛れていれば会社が風評被害を受けてしまうかもしれません。

ポジティブな内容で情報を投稿した場合でも、ヤラセやサクラ行為として非難されトラブルになってしまうケースもあります。会社に関する情報をSNSで発信するのは控えましょう。