◆アトピーで泣く子を前に
がんによって沼めぐりをすることになった実母を見ていてもなお、自分自身が妊娠出産子育てをするなかで、母のように藁(わら)にすがろうとした瞬間がたびたびあるという。
「うちの子どもがアトピーなんです。するとあれこれ調べ、脱ステロイドとかホメオパシーとかのほうが自然でいいんじゃないか? なんて思ったり。『ステロイドは怖い!』とか力強く書いてあると、不安になるじゃないですか」
「でも結局はいい小児科医師に出会えて、ステロイドでちゃんと治ると励まされ、実際そのとおりになったんですけどね。なんか必死になると……民間療法とかにふっと心を持ってかれることがある。だから母のハマった沼が、すこしは理解できるようになりました」
子どものつらさを取り除いてあげたいという、親心があればなおさらだろう。
特に子どもが小さければ、毎日のお世話に明け暮れながらちょっとした隙間(すきま)時間にポチポチ検索するくらいしかないので、そうした情報にハマりやすくなる。
「二人目不妊だろうかと悩んだときは、冷えとり靴下に心をもっていかれましたね」
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