ある芸能記者はいう。

「私が芸能記者を始めた10年前、ジャニーズ事務所のいろんな強力さにビックリしたものです。記者になる以前からもジャニーズ事務所のメディアへの圧力やジャニーさんの性癖については都市伝説みたいな感じで聞いたことはあったけど、近づくと別次元の存在で。私レベルのキャリアでは、細かな情報は降りてこなかったですし、そこに飛び込む余力もなくて。だって、もしなんらかのネタをつかんでもまずは編集部だけじゃなくて上層部へが納得するような完璧な素材をそろえてないと、取材でさえ、まともにさせてもらえませんでしたから」(芸能記者)

 ではなぜ、ジャニーズはメディアへの影響力を行使できたのかといえば、それはひとえに同社のアイドルたちが社会的に絶対的な存在だったからだ。あるテレビ局の幹部は「ジャニーズがなくなったら困るのは、ジャニーズだけじゃない。テレビ局もそうだけど、彼らを表紙に起用してなんとか糊口をしのいでいるファッション誌・カルチャー誌などの雑誌、ゴシップ系メディアだってジャニーズのネタでPVを稼いでるでしょ」と話していた。

「私がとある公共施設に許可を取って、ジャニタレに直撃取材をした際、そのタレントのスタッフと小競り合いになったことがありました。その施設の担当者が間に入ってくれて、別室で話し合うことになりました。そのスタッフは頑なに自身の身元を明かさなかったわりに、私には『名刺を出せ!』とすごい剣幕で……。解放された後もすごく怖かった印象が残っています。自分たちが強い立場にいるとわかっているから、できる態度ですよね」(前出の芸能記者)