ブロックチェーンによって、ファンの“熱量”を可視化する

佐野:「アイドルとファンの関係を持続化」できる、というのはどういうことでしょうか?

佐藤:アイドルグループが盛り上がっていくためには、ファンとの継続的な関わり合いが不可欠です。従来の資金調達方法だと、例えばクラウドファンディングがありますが、それだとひとつのプロジェクトで資金を集め終わったら、関係性が途絶えてしまいますよね。

佐野:なるほど。CD購入特典としての握手会参加券や、AKB48でいう「選抜総選挙」への投票券も、性質としてはクラファンに似ているのかもしれませんね。

佐藤:その点、NIDTは保有している限り、アイドルとファンの関係性が維持されます。また、ブロックチェーン(取引履歴を暗号技術によって過去から1本の鎖のようにつなげ、正確な取引履歴を維持しようとする技術)によって、ファンの投資が“熱量”として記録され、客観的数値として可視化できるのも強みですね。

佐野:まだまだ仮想通貨というと、わからない、怖い、という方も多いと思うのですが、どのようにファンの皆さんに受け入れられていると思いますか?

:金融の面から言うと、我々の発行するNIDTに対する信用度の高さもあると思います。日本の仮想通貨行政は非常に厳しく、厳粛な審査を通らないと新規仮想通貨の発行ができないんですよね。そこをクリアしたという点が評価されているのではと思います。

 また、活動資金を市中から集めているため、その使い道を定期的に公表する必要があります。たとえばアイドル活動にいくら使われたかなど、資金の使用方法はファンの方たちにも開示されるので、それも安心して推していただくための材料になるのではないでしょうか。

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