“デジタルアルバム”の『Super funk market』とは

 そんな.ENDRECHERI.が約2年ぶりにリリースしたフルアルバム、それが『Super funk market』だ。今作は、堂本剛のシンガーソングライター20周年を記念した活動の総決算でもあり、また彼にとって、リリース日にデジタルのみで発表された初めてのアルバムとなった。今後CDでのリリースが予定されている可能性もあるが、デジタル先行で発表されたのは、.ENDRECHERI.のアルバムが広く世界中で聴かれることを強く意識しているからではないだろうか。

 また、タイトルに関しては本人の口からその意味が語られている。

僕にとって「funk」とは、「自分の命の匂い」。「funk」をプンプンさせている人が集まっている場所、という意味で「Super funk market」というタイトルに決めました。日本、地球…規模が大きいほどその平和なエリアが広がっていくイメージ。まずは自分だけからでもいい、友達や家族、どこでだってマーケットを作り繋げていくことが出来る。自分を生きる、そんな決意表明をしている人たちとこの人生で出会って欲しい。
(.ENDRECHERI.公式サイト「Super funk market、今の想い。」より)

 音楽的にはファンクを軸に、ロック、R&B、ヒップホップなどのエッセンスが巧みに盛り込まれた.ENDRECHERI.らしい、ジャンルレスな一枚になっている。また前作『GO TO FUNK』同様、キーボード/アレンジのGakushiのカラーが強く感じられるサウンドが特徴だ。

 特に表題曲「Super funk market」などが分かりやすいが、ファンク・マナーに則りながらも一聴して.ENDRECHERI.だと分かるオリジナリティがあり、また既存のファンクの枠に収まっていない。世界レベルでも斬新な、新しいファンクの歴史を切り拓いていくアルバムではないかと感じた。