今年の世界陸上は盛り上がりに欠けた。別に織田裕二が抜けたからではなく、日本人選手たちの不甲斐なさに、見る気が失せたということだろう。そのなかで、地味だが大会を盛り上げたのは、投てきの北口榛花(25)だった。最後の投てきまで4位だったが、最後に乾坤一擲、66メートル73を記録し、大逆転で金メダルをもぎ取ったのである。日本女子としてはフィールド競技で史上初の金という快挙に加え、その明るさがどんよりしていた大会全体を盛り上げ、一躍注目された。

 北海道旭川出身で、身長179センチ。大学では、やり投げ大国のチェコに留学して、研鑽を積んだという。チェコメディアからの取材に流ちょうなチェコ語で答えた。彼女は、久々に現れたフィールド競技の救世主になるかもしれない。あの明るさと聡明な彼女は、美人ではないかもしれないがテレビ映りもいい。今後の活躍が楽しみな選手が出現したものである。

 

 さて、演歌の“女王”氷川きよしのステージがまだ見られないのは、事務所とのゴタゴタが尾を引いているようだ。長良プロダクションからの独立問題が深刻なところまで来ていると文春が報じている。田辺エージェンシーの田邊や、バーニングの周防まで出てきて、独立をするなと説得したというのだ。長良プロの金づるだから放したくないのは分かるが、やり方が尋常ではないようだ。

 何しろ、氷川が自分の呼び名にすると発表していた「Kiina」をプロダクションから商標登録を出されていたり、氷川きよしの商標も更新申請されているというのである。嫌がらせにしては手が込んでいる。昔から、芸能界は人気タレントの独立問題では、数々の「不祥事」が起きた。こうした悪弊も根絶しなければ、芸能界は浄化できない。氷川がんばれ! 陰ながら応援したい。