ひょっとしたら『アベンジャーズ/エンドゲーム』で完璧すぎる結末を見たロバートが「こんなの適当でいいよ!」とでも言ったのだろうか。
聞くところによると、試写を見たユニバーサルの幹部が撮り直しを命じたそうで、その理由は「ギャグがつまらん」だったという……完成品よりつまらないギャグってどういうものだったんだろう……。
こんな体たらくの作品だが、『金曜ロードショー』を見る視聴者のみなさんに唯一の見どころをご紹介しましょう。それは吹き替え陣が豪華ってこと。
ロバート役はおなじみの藤原啓治。彼は本作の日本公開前に亡くなったため、これが遺作になった。動物役にはオウムの石田ゆり子をはじめ、小野、ホッキョクグマ中村悠一、ダチョウ八嶋智人、アヒル朴璐美、イヌ斉藤壮馬、リス黒田崇矢、キリン花澤香菜、キツネ沢城みゆき、モモンガ茅野愛衣、トンボ杉田智和、アリ井上和彦、ウサギ諏訪部順一、ネズミ増田俊樹、トラ池田秀一、クジラ武内駿輔、タコ泊明日菜、オランウータン宮崎敦吉、ドラゴン高島雅羅!
人間側も大塚明夫、大塚芳忠、森功至、瀬戸麻沙美、福原綾香、遠藤璃菜……と若手、中堅、ベテラン勢ぞろいのオールスターキャスト。
このメンツのやり取りが聞けるだけで、吹き替えファン大満足。字幕で見たらなんてこのない内容だけど(失礼)、吹き替え版で魅力が何十倍にもなる作品なのだ。金曜ロードショーでこそ本当の魅力が発見できる『ドクター・ドリトル』テレビの前に全員集合だ。