◆芸人側の腕が問われるトーナメント方式は制作陣からの信頼の証

――「THE SECOND」の大きな特徴として、1対1でタイマン対決のトーナメント方式がありますが、いかがでしたでしょう?より盛り上がったとみる向きや、トップバッターが不利になりにくいといった声もあるようです。一方で、「関西ダービー」ことギャロップVSテンダラーでは、一方しか2回戦にあがることができなくて寂しいといった面もあります。

<確かに、他の賞レースに比べて「トップバッターがあまり不利にならない」面は非常に良かったと思います。しかし、「後攻有利」は少し否めない印象を受けました。

審査基準の説明の際に、宮司愛海アナウンサーが「絶対評価で点数をつけてください」とアナウンスしていました。相対評価でないのであれば、個人的には、「先攻のネタが終わった時点で、先攻の得点を付ける」方式にしてもいいのではないかなと思いました。ネタが終わってから点数をつけるまでの時間は平等にする、という考え方があってもいいのではないでしょうか?

トーナメントで、1組最大3ネタ披露となると、「勝負ネタの数」「飽きさせない力」など、芸人側の腕が問われる面が出てきます。しかし、ベテランの大会の「THE SECOND」ですから、そこは制作されている側の芸人への強い信頼があったのだと思われます。

マシンガンズは「勝負ネタの数」で弾切れしましたが!(すみません、ここは旧知の仲なので厳しいことも言わせてください(笑)! でも、弾切れしても銃の柄で殴りに来てました! かえってマシンガンズのいいところが出ていました)

とにかく、他の大会では芸人側への負担が大きいので、若手だとなかなか難しい方式になります。

逆に、マシンガンズ西堀(亮)さんが決勝で「ネタがないのにここに立ってるメンタル凄くないか?」「優勝さしてくれ」と言ったパワーワードを連発したところが、「THE SECOND」の醍醐味(だいごみ)だったかもしれません。

また、「関西ダービー」と呼ばれたギャロップVSテンダラーのように、一方が負けてしまうことが惜しいときはありますが、同時に人間性やドラマを感じさせる瞬間が多く、残酷ではありますが、見応えのひとつになりました。>