◆決勝戦は『ちびまる子ちゃん』VS『ガラスの仮面』くらいの異種格闘技
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――決勝戦のギャロップVSマシンガンズは、“作り込み”のネタ対アドリブネタのようにも見えましたがいかがでしたでしょうか?
<近年稀(まれ)に見る異種格闘技の名勝負でした!
その場の雰囲気を読み取りながら魂の叫びをしたマシンガンズと、喋りの技術と緻密な台本で笑いを爆発させたギャロップの対決。とても同じ競技で戦っているとは思えませんでした。「『ちびまる子ちゃん』と『ガラスの仮面』、どっちが面白い?」みたいな。そんなこと聞いたら「どっちも面白いけど、なにその質問?」と言われるだけです。
ただ、優劣をつけなくてはいけません(会場の審査員はどちらにも3点を付けることができますが)!
「寝転がって見てたらマシンガンズの勝ち、座って見てたらギャロップの勝ち」といったところでいかがでしょうか? マシンガンズは、どこからがアドリブでどこからがアドリブじゃないかわからない漫才で、ネタがないことすら笑いに変えていきます。「こいつらアホだな~(笑)」と思わせ、「俯瞰(ふかん)で他人事のように見ると最強」でした。
逆にギャロップの漫才は、料理人に弟子入りするくだりから「え? まだ行くの? いつまでやんの? どうすんのこれ?」と思わせ、見ている人が没入しきったときに「パンが1番おいしかったね~」で大きな笑いを作りました。お客さんを引き寄せて引き寄せて目の前で大爆発させます。「夢中になって前のめりに見ると最強」な漫才です。
会場の審査員は当然、座って真剣に見ています。今回はギャロップに軍配が上がりました。会場審査員がみんな寝転がって見ていたら、勝敗は変わったかもしれません(笑)。>(大輪貴史さん 以下、山カッコ内同じ)