人生を大事に生きるといえば、大相撲の元関脇・嘉風の元妻も大事に生きていなかったようである。その元妻の死を伝えている新潮の記事は、短いが、何やら人生というものを考えさせてくれる記事である。
7月某日、都内のリバーサイドの高級タワマンの一室で、男女が血まみれで死んでおり、一丁の猟銃が落ちていたという。7月22付の朝日新聞はこう報じている。
「21日午前10時10分ごろ、東京都中央区湊2丁目のマンションで、『別居している夫から、未明に自殺をほのめかす電話があった。見に来たがオートロックで中に入れない』と女性から110番通報があった。警視庁などがマンション室内を確認し、通報者の夫で住所、職業不詳の男性(50)と、マンション近くに住む職業不詳の女性(44)が死亡しているのを見つけた。
築地署によると、2人とも寝室の布団の上で胸から血を流して倒れていたという。室内には猟銃1丁が落ちており、署は2人のどちらかが発砲した後、自殺した可能性があるとみて調べている。男性は栃木県公安委員会の許可を得て猟銃を所持していたという。(遠藤美波)」
この女性が嘉風の元妻であった。嘉風が彼女と離婚をするときにも、大騒動だった。特に、子どもをどちらが引き取るかについて話し合いが決裂し、元妻の怒りは子どもたちへの理不尽な行為となって表れたのである。
「元関脇嘉風の妻が小学女児に凄絶虐待の証拠映像-コロナDVここに極まれり」(『週刊新潮』2021年2/18日号)
私が当欄で書いたものを転載する。新潮によると、コロナ禍で巣ごもりが増えたためだろう、児童虐待が増えて、昨年は過去最多となったという。全国の警察が児童相談所に通告した件数は、一昨年と比べて8738人増えて10万人を突破した。統計開始以来10万人を超えたのは初めて。
中でも、大相撲の中村親方(元関脇嘉風・38)の3歳上の妻の「子どもたちへの虐待」は、もはや犯罪というしかない。
小学校高学年の長女と低学年の長男に対して彼女は、耳をつんざくような声で、「オラあ! 片付けろ、ボケぇ」と怒鳴る。そのうち、虫刺されの薬である「ムヒ」のスポンジヘッドが切れていたことに憤り、長女に、「おまえじゃない? 目ぇに入れたろか」という。
長女が懸命に否定すると、「あろうことか、母親は実の娘の目に、ムヒをねじ込んでいたのである」(新潮)。長女は激しい痛みに耐えかねて絶叫した。子どもたちにとっては地獄である。
この様子を映した7分間ほどの動画を新潮は入手したというが、こうした虐待行為は日常的に行われていたようだ。昨年の7月には夫婦げんかで警察官が大挙して嘉風の自宅へ来たこともあった。
これ以降、嘉風は子ども2人を引き取り別居、離婚調停の真っただ中だそうだ。この動画も、そのために嘉風側が証拠として撮ったのであろう。「鬼母」という言葉では生温いと思わせるほどだが、そこに至るまでに夫婦の間で何があったのだろう。それが知りたい。
その後、児童虐待で彼女は逮捕され、離婚は成立したのであろう。それから2年、彼女はインスタでセレブな生活を綴るようになったという。高級ブランド、高級ホテル、高級レストランでの写真が毎日のようにアップされるようになった。男性のほうは実業家で、高級ホテルやレストランを日常的に使っていて、彼女とはSNSで知り合い交際に発展したという。
最初は順調だったが、彼女は偽名を使い、年齢もサバを読んでいたという。その男性は、嘉風とは本当に離婚したのか、疑心暗鬼になってきたそうだ。件の男性は、新潮に電話をかけてきて、最後にこういっていたという。
「彼女はちょっと嘘が多い。もしこれから(別の男性に)乗り換えるとなったら、鉄槌を下さないと、という思いが正直あります」
嘘で固めた人生を生きるというのも大変だろう。だが、そういう女性に惚れる男は多いのだろうが、なぜ、猟銃で心中することにまでなったのだろう。子供たちが、このことを知ったらどう思うのか。辛い話である。