居酒屋でよく目にするアルコールの飲み放題メニュー、お店側は損をしないのだろうかと思ったことはありませんか?飲み放題メニューの実態を居酒屋オーナーに聞いてみたところ、お客様側だけでなく、お店側にもうれしい仕組みなんだとか。その理由について詳しくご紹介します。

お酒の原価を種類別に見てみよう

(写真=PIXTA)

お酒の平均原価について、ある居酒屋オーナーに教えてもらいました。仕入れ値によっても変動しますが、

  • 生ビール:190円
  • サワー:40円
  • ハイボール:55円
  • 麦焼酎:48円
  • 芋焼酎:50円

となっており、ハイボールやサワーなど、いわゆる割りものの原価が特に低いことがわかります。日本酒やワインは銘柄によって価格が大きく変わるため、単純計算で原価率を出すことはできず、上記のアルコール類と比べると、利益が出にくい傾向があります

飲み放題で飲むお酒の平均はどのくらい?

(写真=PIXTA)

飲み放題で実際に飲むお酒の量はどのくらいなのでしょうか?

酔い加減はアルコールの血中濃度で測ることができます。酔ったと感じる血中濃度は0.11~0.15%以上とされています。体重65kgの人の血中アルコール濃度を0.15%以上になるのは、ビールなどアルコール濃度が5%程度のものを1,600mlほど摂取したときです。

中ジョッキは約400mlと考えると、4杯分に当たります。個人差はありますが、体に負担がない程度で酔うまで飲むなら、2時間で4~5杯が限度となり、飲み放題だからといって驚くような量を注文されることはないのが現状のようです。

利益を上げるポイントは料理のオーダーと時間設定にあり!

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飲み放題メニューだけで利益が出るというわけではありませんが、お酒だけで過ごすお客様はほとんどいません。お酒と合わせて料理メニューを注文してもらうことで、売上利益が高まるそうです。

また、飲み放題メニューを時間設定することも、お店にとって重要です。退店を促すのは難しくても、飲み放題の時間制限ならお客様に伝えやすく、席の時間が読みやすくなります。

飲み放題メニューはお店にもメリットのあるシステム

(写真=PIXTA)

たくさん飲めてうれしい飲み放題メニューは、お店側にとってもメリットのあるwin-winのシステムです。ただし、「元を取ろう!」と考えると、なかなか難しいかもしれません。あまり原価にこだわりすぎず、楽しいお酒を意識するのがよさそうです。

文・佐々木佐奈

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