◆お刺身のような食感に驚いた

スライス1枚がビッグサイズ。これが約6枚入っている
スライス1枚がビッグサイズ。これが約6枚入っている
 パッケージからサーモンを取り出して気がつくのは、日本で広く流通しているスモークサーモンよりも大きく、しっとり柔らかいこと。

 多くのスモークサーモンは冷燻(コールドスモーク)という製法で作られるものの、細かい工程はメーカーによって異なります。日本において極上とされるスモークサーモンは、鮭をしっかり乾燥をさせて水分を抜いた状態でじっくり燻(いぶ)すため、水分率が低く旨味が凝縮されているのが特徴です。

 一方、IKEAのスモークサーモンは刺身のようなレア感やジューシーさがあり、まったく別次元の味わいが魅力なのです。また、安価に出回っているサーモンでは注意すべきこともあるようで、本格的な燻製をすることなく燻製液に漬けて製造されるものもあるようです。

レア感が魅力。お刺身のように食べられる
レア感が魅力。お刺身のように食べられる
 つまりIKEAのスモークサーモンは、生に近い食感や風味を楽しみながら程よい燻香も楽しめるということ。

 お刺身感覚で活用できるので、いつもと一味違った海鮮丼の具材として乗せてみたら大成功でした。他にはレア感を活かした冷たい前菜プレートとしてたっぷり乗せるのもアリ。お酒のおつまみというよりは、パーティーの主役級になる華やかさがあると思います。

 ということで、ここぞというときいつもと違ったスモークサーモンを味わってみてはいかがでしょうか?

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】

食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12