◆舞&貴司に感じる“コンビ愛”

 主人公・岩倉舞(福原遥)は、東大阪で営む町工場の長女として生まれ、大切に育てられた。実家の隣には、活気あふれるお好み焼き屋「うめづ」がある。そこの長男・梅津貴司と舞は、幼なじみ。

 実家が隣同士で、ふたりはいつでも一緒だった。お互いに深く理解し合い、心にふれあう。人と人がつながる理想的な関係性が垣間見える。それも福原遥と赤楚衛二あっての舞&貴司コンビである。舞と貴司にそれぞれ温かで、人好きのいい人間味をにじませた。

 ふたりの関係性に感じる“コンビ愛”は、さすが舞台が大阪なだけはある。吉本興業の芸人コンビみたいなわけではないが、とにかくお互いが相方を必要とする強い結びつきが、ほとんど運命的なかけがえのない対を組んでいた。