◆考察班の腕の見せどころ『CODE』

『CODEー願いの代償ー』
画像:読売テレビ『CODEー願いの代償ー』公式サイトより
いわゆる考察ドラマは社会現象を巻き起こすことがある。直近で思い浮かぶのは日テレ系列『あなたの番です』(2019)だろう。放送当時、SNS上は真犯人の予想合戦で盛り上がっていた。

2023夏ドラマにおける考察ドラマとして目立っているのは『VIVANT』(TBS系列)だが、隠れた名作として『CODEー願いの代償ー』(日テレ系列)を挙げたい。まさに考察班の腕の見せどころといえる、伏線が散りばめられた作品だ。

主人公・二宮湊人(坂口健太郎)は暴力団対策課の刑事。婚約者・七海悠香(臼田あさ美)が亡くなった事件の真相を追うため、願いを叶えてくれるアプリ「CODE」に手を出す。7月30日に放送された第5話では、親友の百田優(三浦貴大)がCODEプレイヤーであり、悠香の事件に関係していることがわかる。しかし、事実が判明した直後に彼は自死してしまった。

悠香を死に追いやった黒幕の仲間は、確実に警察内部にいる。内通者は誰なのか、そして黒幕の正体は。アプリ「CODE」をめぐる人間心理とともに、読みがいのあるドラマである。

<文/北村有>

【北村有】

葬儀業界を経て2018年からフリーランス。映画やドラマなどエンタメジャンルを中心に、コラムや取材記事を執筆。菅田将暉が好き。