多くのファンを抱えているジャニーズ事務所のタレントは、地上波各局や一部の出版メディアにとっては、重要な“ドル箱”だ。ジャニーズのタレントを起用すれば、視聴率も見込めるし、出版物も売れる。だからこそ、ジャニーズと良好な関係を築こうとする多くのメディアが、ジャニーズに忖度をした報道を繰り返してきた。それはスポンサーも同様であり、ジャニーズのタレントをCMに起用することの広告効果が高いため、ジャニーズの闇の部分に目をつぶってきた企業は少なくない。

 そんななか、BBCのドキュメンタリー番組をきっかけで、スポットが当たることとなったジャニー氏の性加害問題だが、当初は楽観的に見ていたメディアやスポンサーも多かったという。

「あくまでも故人であるジャニー氏の不祥事であり、現役のメンバーたちとは切り離して考えるメディアやスポンサーが多かった。そして、性加害問題が話題になったからといって、現役のジャニーズタレントの人気が急落するわけでもなく、彼らは変わらず“数字を持っている”存在であり、“ジャニーズ事務所の排除”というところまで議論が発展していなかった。メディアやスポンサーは、問題の深刻さについて理解していなかったと言える」(広告関係者)

 そんななか、風向きが変わるきっかけとなる報道があった。それが、関西ジャニーズJr.のAぇ!groupのフジテレビバレーボール中継サポーター降板だ。