さて、日大アメフト部は「フェニックス」の愛称で呼ばれ、学生日本一になること21回。現在も関東1部リーグに名を連ねる、大学アメフト界きっての名門である。そのアメフト部で思い起こされるのは、2018年のいわゆる「悪質タックル事件」だろう。
「関西学院大学との定期戦で、日大の選手が相手選手に対して背後からタックルを仕掛ける映像がクローズアップされ、猛批判を浴びました」(スポーツ紙記者)
その日大アメフト部に大麻汚染の疑惑が出ているが、大学はすぐさま調査を始め、現役部員、監督やコーチ、果ては退部者まで対象にした大規模な聞き取りを実施したという。
日大関係者がこう明かしている。
「調査の一環で大学がアメフト部の寮を徹底的に家探ししたところ、本当に大麻の現物が出てきてしまった。慌てた大学は警察にも相談したと聞いています」
そして、警察が踏み込む事態になってしまったのである。
「日本大学アメリカンフットボール部の学生寮(東京都中野区)で乾燥大麻と覚醒剤成分を含む錠剤を所持していたとして、警視庁は5日、部員で3年生の北畠成文(のりやす)容疑者(21)を覚醒剤取締法違反と大麻取締法違反の疑いで逮捕した。日大は5日、同日からアメフト部を無期限活動停止処分とすると発表した。
捜査関係者によると、北畠容疑者は7月6日、アメフト部の学生寮で覚醒剤約0.198グラム、乾燥大麻約0.019グラムを所持した疑いがある。警視庁は認否を明らかにしていない」
覚醒剤は錠剤のかけらのような形状で、乾燥大麻は一つに包装されていた。いずれも北畠容疑者の部屋のベッドに備え付けられた鍵付き収納ボックスの中にあったという。警視庁は自分で使う目的で所持したとみている」(朝日新聞Digital8月6日 5時00分)
林真理子学長初の大試練。彼女はこの問題をどう解決していくのだろうか。小説のようにハッピーエンドでは終わらないのではないか。