韓国と日本、そして音楽・文学・映画などさまざまな表現分野を横断するアーティスト、イ・ラン。彼女が「私という人間が何か挑戦をし、それがどういう結果に終わったかを記す」という目的のもと、社会実験を行う本連載──。

 第2回となる今回は果たして、どんな“実験結果”が報告されるのだろうか。

バドミントン教室での実践

イ・ラン:最近、週に1~2回バドミントンを習ってるんです。始めてからもう半年以上になるのかな。朝10時、町の体育館で開かれるバドミントン教室に行っているんですが、本当にいろんな人がいますよ。今回は、そのバドミントン教室で起こったいろいろな出来事についてお話したいんです。

──どんな出来事があったんですか。

イ・ラン:まず、もともと私はその教室に、私のパートナーと友だちのレズビアンカップルと、4人で通っていたんです。ある日、私がたまたまお休みしたとき、友だちカップルにバドミントンのコーチが「お2人は姉妹ですか?」と聞いたそうです。彼女たちは、あまりオープンにカミングアウトしないタイプなので「友だちです」と答えました。するとコーチは、体育館中に聞こえるように「ほら、友だちだって!」と大声で叫んだんですって。