現在、ジャニーズJr.では「Aぇ! group」「HiHi Jets」「美 少年」の3グループがCDデビュー間近とされている。実際、Aぇ! groupは6月に「文春オンライン」(文藝春秋)でデビュー内定が報じられ、9月から開幕する『FIVB パリ五輪予選 ワールドカップバレー2023』のスペシャルサポーターに就任するタイミングで正式発表があると目されていたが、先日「朝日新聞」などが性加害問題に関してジャニーズグループの起用に抗議の声を上げる国があり、「サポーター就任内定が取り消しになった」と報じた。この影響で、Aぇ! groupの年内デビューの話自体が流れたとも一部で報じられている。今のような状況下ではたとえデビューしたとしても厳しい目を向けられる可能性は高く、Aぇ! group以外についてもデビューの話はしばらく「凍結」となるかもしれない。

 さらに、作業部会の報告を受けて政府が何らかの形で動くようなことになれば、ジャニーズ事務所はイメージ的に新規のCMオファーはこなくなり、下手すればテレビ業界でジャニーズタレントの番組起用を敬遠する動きが生まれるおそれもある。日弁連国際人権問題委員会の委員でもある弁護士の伊藤和子氏はNHKの取材に対し、「これはジャニーズ事務所単体の問題ではなく、芸能界と深く関わりがあるメディアや広告業界など関連する取り引き機関すべてに関わる問題」との見解を示している。

 ジャニーズ事務所では、今年5月だけで元King & Princeの平野紫耀ら10人以上が退所するなど、このところ退所者が相次いでいる。そんな中、ジャニーズJr.はいくらがんばってもデビューできず、デビュー組のタレントも今後どうなるか分からないという「泥船」状態になってしまえば、退所者の増加に拍車がかかりそうだ。