■妊娠7カ月、結婚はまだです
現在妊娠7カ月です。聞かれる前にお伝えしておきますが、結婚はまだしていません。
「失礼ですが、再婚されたんですか?」って、聞く人がいたのですが、それ失礼ですよ(笑)。でも、この人に限らず、大きく突き出し始めたお腹を見て、私が妊婦であることがわかると、半数以上の人に「結婚してるんですか?」と聞かれました。
皆さん無意識だと思うんですが、「結婚と出産はセット」という固定概念が頭のどこかに常にあって、それこそが幸せの形だと思っている。もしかして、身近なところにシングルマザーになって苦労している人を実際に見ているのかもしれないし、自分の大切な人には不要な苦労をしなくていい選択をしてほしいと願っているのかもしれない。
でも、私は「結婚と出産はセット」という、多くの人の中にある固定概念(常識)が世の中の女性たちの結婚と出産を先延ばしにさせている、ひとつの大きな原因だと思います。
結婚するのに、将来子どもとその母親を養える経済力が必要だとしましょう。その経済力を持っている20代〜30代の若い独身男性なんて、全体のほんの数パーセントしかいません。
妊娠したら籍を入れるのが必須ならば、仕事をしながらこれから生まれてくる小さな命を育てるだけでも大変なのに、結婚にまつわるさまざまな人間関係も同時に引き受けないといけないなんて、一気に負担がかかりすぎて尻込みしてしまうのも無理ありません。
「結婚して、妊娠して、出産して、子育てをふたりで協力して行う」
しかし、世の中には、いろいろな考え方やタイミングが合わないことを理由に、この形を選択しない人もいます。彼らが抱える疎外感を、私は今回の自分の妊娠を通して実感しました。
さらに「出産するのに結婚しないメリットってあるんですか?」とまで突っ込んで聞いてくる人もいました。みんな恋愛が大好きで、その先に結婚があると夢を見ていて、「結婚は愛だ」とか言いながら、結局、結婚をメリット/デメリットで考えてるんじゃない、と思ってがっかりしました。