そしてこれは狙っていたわけではないと思うが、ベタなボケというのは、尖りがなく、どちらかというと丸みを帯びたボケなので、誰のことも傷つけることがない。つまり「傷つけない笑い」が推奨されている今の時代にフィットしており、そんな優しい笑いも、「なすなかにし」さんが好かれている理由の一つだろう。

 尖ることをカッコイイと思う芸人が多い中、20年かけて角を削り、芸風を丸くした「なすなかにし」が、今の時代にブレイクするのは当然だろう。

“ダサカッコイイ”という言葉がぴったりの芸人「なすなかにし」。一時期「いまぶーむ」という名前に改名したが、まさに今ブームかもしれない。