ラテン系が飲むというだけでなく、ラテン文化を知った米国民が全体としてメキシコビールの消費を増やしていると分析できる。
「モデロ」は1925年にメキシコシティーで製造が始まった。黒ビールやライトビールなどの種類もあるが、「モデロ・エスペシアル」が主力商品。ピルスナータイプのきめ細かいクリーミーな味わいが特徴だ。すっきりタイプの「バドライト」とは全く別なビールであるということは、一口飲んだだけで分かる。
「バドライト」が全米トップの道をひた走っていた中、当のアンハイザー・ブッシュは既に「モデロ」を脅威に感じていた。このため2012年、アンハイザー・ブッシュは「モデロ」を製造するメキシコのグルポ・モデロに買収を仕掛けた。
ところがオバマ政権下での米司法省は、買収は独占禁止法違反にあたるとして、待ったをかけた。協議の結果、アンハイザー・ブッシュは米国外でグルポ・モデロの親会社になることは認められたが、米国内ではコンステレイション社が「モデロ」の製造・販売を行うとことで解決した。これにより、「モデロ」は米国内でブランドとしての独自性が保たれることになった。
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